IVIG WATCH!
【ギラン・バレー症候群関連】
ギラン・バレー症候群予後予測ツール(mEGOS)
防衛医科大学校 神経・抗加齢血管内科 准教授 海田 賢一 先生
GBSの予後予測スケールの一つであるmEGOS(modified Erasmus GBS outcome score)は、年齢、先行する下痢の
有無、四肢筋力を評価するMRC sum score(12筋で60点満点)の3項目に基づく入院時およびその1週間後の評価か
ら、4週後、3ヵ月後、6ヵ月後の自力歩行不能率を評価するスコアです。
重症度評価がMRC sum scoreに基づくことから、歩行機能に重点をおいたHughes重症度分類に基づくEGOSよりも
評価の尺度として細やかであることを特徴としています。MRC sum scoreは評価者による差が生じにくいことから、
mEGOSも評価者による違いはないと考えられます。
また、入院時すなわち治療前の状態から予測可能になることから、入院後2週間の時点で評価するEGOSスコアに比べ
てもさらに早期に予後不良例を判別することで効果的な治療選択が可能となり、GBSの予後改善に貢献すると考えら
れます。
他にも、6ヵ月後の独歩不能など予後不良を予想するIVIG投与後の血清IgG上昇率(ΔIgG)、人工呼吸器装着を予測す
るEGRISなどがあります。
- MRC sum score
がある場合 - MRC sum score
を算出する場合
計算結果
C. Walgaard, et al: Neurology 2011; 76: 968-975.