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慎重投与

腎障害のある患者

慎重投与

腎障害のある患者

腎障害のある患者
[腎機能を悪化させるおそれがある。]

設定理由

腎機能を悪化させるおそれがあります。

関連する項目:重大な副作用 急性腎障害(頻度不明)
急性腎障害は重大な副作用としても設定されており、腎障害のない患者に対する投与時にも注意が必要です。
対処法
急性腎障害があらわれた時の対処法
腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)の悪化、尿量減少が認められた場合には投与を中止します。
速やかに症状に応じた標準的な腎不全の治療(体内水分のコントロール、薬物療法など)を行い、腎不全発現時にIVIG投与を直ちに中止します。

※投与中止後10~15日後には腎機能が回復したとの報告があります1),2)

予防法
急性腎障害を予防するには2)
投与に先立って患者が脱水状態にないこと、または十分な補液が行われているか2)を確認します。
推奨用量を超過せず、濃度や投与速度は実施可能な最低レベルに抑えます2)ベニロンの投与速度参照)。
腎機能の変化を速やかに発見できるように、投与開始前とIVIG投与開始後5日以内に腎機能を評価します2)

急性腎障害の発現機序

急性腎不全は、IVIG製剤に安定剤として用いられるショ糖(スクロース)により近位尿細管が浸透圧性の傷害を受けることで発現し、腎病変は顕著な細胞質空胞化、細胞腫脹、尿細管閉塞がみられます2),3),4)
Ⅲ型アレルギー反応により腎障害が発現することもあります。免疫複合体が組織に沈着し、補体が活性化されて炎症が起こることにより、糸球体腎炎を生じる可能性もあります。5)

急性腎障害のリスク患者2),5)

腎障害がある患者
循環血液量が減少している患者
糖尿病患者
敗血症患者
パラプロテイン血症*1患者
65歳以上の高齢者
腎毒性薬剤*2を併用している患者 など
*1
単クローン性免疫グロブリン血症と事実上の同義語です。形質細胞の単クローン性増殖により単一の異常免疫グロブリンが増加している状態を指します。
*2
薬剤性腎障害の発現機序は様々ですが、急性腎障害を起こすことが知られている薬剤にNSAIDs、抗菌薬(アミノグリコシド、セファロスポリンなど)、抗腫瘍剤(シスプラチンなど)、免疫抑制薬(シクロスポリンなど)があります。

急性腎障害の時期・兆候2)

時期:
投与開始後8時間~10日(中央値4.5~5日)
兆候:
尿量の減少、体重の急増、浮腫、息切れ、腎機能異常(血清クレアチニン値上昇)、乏尿、無尿など
参考文献
1)
Decocq G, et al: Therapie 1996; 51(5): 516-526.
2)
Cheng MJ, et al: Drugs Aging 2011; 28(9): 729-736.
3)
FDAドクターレター, 1999年11月13日.
4)
Spurlock NK, et al: J Vet Emerg Crit Care 2011; 21(5): 471-483.
5)
MMWR: 1999 Jun 25; 48(24): 518-521.
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