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自己免疫疾患治療におけるIVIGの作用機序

自然免疫細胞に及ぼすIVIGの影響

自己免疫疾患治療におけるIVIGの作用機序

自然免疫細胞に及ぼすIVIGの影響

樹状細胞への影響

IVIG投与によってヒト樹状細胞の分化や成熟が抑制され、また樹状細胞とT細胞のクロストークに関与するCD80やCD86といった共刺激分子の発現も抑制されることが報告されています1)。また、自己抗原となり得るヌクレオソーム等の樹状細胞への取り込みも抑制されることが示されています1)

 

さらに、IVIGによって、樹状細胞による炎症性サイトカインIL-12の分泌が抑制されることが示され、一方、抗炎症性サイトカインであるIL-10の産生が増強されることも示されています。また、樹状細胞を介した自己反応性T細胞や同種反応性T細胞の活性化が抑制されることも報告されています1-4)

 

樹状細胞の機能抑制には、IVIGのFcおよびF(ab’)2フラグメント双方の関与が示されていることから2)、Fcγレセプター(以下、 FcγR)を介する伝達系とFcγRを介さない伝達系双方のシグナル伝達系によって、樹状細胞の細胞活性が抑制方向に制御されることが示されています2) 。

 

IVIG補充療法によるIgGの生理学的濃度では、活性が低下した樹状細胞の成熟が促進されますが、自己免疫疾患治療ではIgGの生理学的濃度を超える高用量のIVIGが投与されるため、正常な樹状細胞の成熟や機能が抑制されると考えられています1),2)

参考文献
1)
Bayry et al. Arthritis Rheum. 2003; 48(12):3497-3502.
2)
Bayry et al. Blood 2003; 101(2):758-765.
3)
Tha-In, et al. Transplantation. 2006; 81: 1725–1734.
4)
Kwekkeboom, et al. Am. J. Transplant. 2005; 5: 2393–2402.

単球およびマクロファージへの影響

IVIGによって、各種炎症性遺伝子の転写活性が変化すること、単球・マクロファージの活性化が抑制されること、それにより単球やマクロファージの炎症性サイトカイン、TNF-α、IL-1βの循環レベルの低下がみられることが報告されています。さらに、IVIGによって単球による抗炎症性サイトカインIL-1raの産生が誘導されることも示されています5)

 

マウスでは、IVIGによってエフェクターマクロファージ上のFcγRIIBの発現増加が示されていますが6-10)、コロニー刺激因子(CSF)-1依存性マクロファージを欠損したマウスでは、FcγRIIBの発現増加は認められませんでした8)。このことから、脾臓の辺縁帯に存在するCSF-1依存性の「制御性」マクロファージに対するIVIGの治療効果は、FcγRIIBの発現増加を介することが示唆されています10,11)

 

一方、ヒトでのIVIG治療によるFcγRIIBの変化や関与については、現在のところ明らかになっていません。

参考文献
5)
Rhoades et al. Blood Rev. 2000; 14(1):14-30.
6)
Kaneko, et al. J. Exp. Med. 2006; 203: 789–797.
7)
Samuelsson, et al. Science. 2001; 291: 484–486.
8)
Bruhns, et al. Immunity. 2003; 18: 573-581.
9)
Kaneko, et al. Science. 2006; 313: 670–673.
10)
Anthony, et al. Science. 2008; 320: 373-376.
11)
Nimmerjahn, F. and Ravetch, J.V. J. Exp. Med. 2007; 204: 11-15.

顆粒球に対する影響

IVIG中のIgG単量体が活性化型FcγRを遮断することで、免疫複合体による好中球活性化が抑制されることが報告されています12)。また、炎症性疾患では高用量のIVIGの投与によって、ヒト好中球および好酸球の細胞死が誘導されることも示されています13,14)

参考文献
12)
van Mirre et al. J Immunol. 2004; 173(1):332-339.
13)
von Gunten et al. Blood. 2006; 108(13):4255-4259.
14)
von Gunten et al. J Allergy Clin Immunol. 2007; 119(4):1005-1011.

ナチュラルキラー(NK)細胞に対する影響

NK細胞は他の自然免疫細胞と相互作用することが知られており、IVIGはこれらの相互作用にも影響を及ぼすと考えられます。IVIG中に存在するIgG多量体によって、NK細胞による樹状細胞の抗体依存性細胞障害(ADCC)が増強されることが報告されています。また、IVIGによってNK細胞と樹状細胞との相互作用が促進されて抗原提示プールが縮小し、樹状細胞によって誘導されるT細胞プライミングが抑制されることも示されています15)

参考文献
15)
Tha-In, T. et al. Blood. 2007; 110: 3253–3262.
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